初回の投稿ということで、あいさつ的なものを。
何してるかっていうと最近までオンラインファッションメディアの編集長を務めていた。ハメられて辞めることになるのだがその話はまた後日。そして今は次のデジタルファッションメディアを思考錯誤してるところ。今回は以下にオンラインメディアがくだらないものかについて論考しようと思う。
紙媒体の凋落が叫ばれる中オンラインメディアが次の時代を担うだろうと目されているよね。
オンラインメディアって、関与したことが無い人にとっては新しい仕事をしているように見えるみたいで、憧憬の対象に映る。しかし紙媒体の人にとっては自分たち以上に大変そう、儲からなさそうと感じるみたい。
結論は後者・紙媒体の見解が正解。オンラインメディアの大半は100%広告収入で、これが儲からない。
このモデルはトラフィック=クリックを集めてPVを上げ、ネットワーク型広告で稼ぐ+広告を取るというビジネスモデル。
PVを上げるということは、=マスに響くコンテンツを更新しなければいけないということ。なのでビジネスや芸能系のメディアは自然とPVは取れるんだけど、ファッション、しかもニッチなモード系を扱うとなるとそもそもの対象が少なくなるためPVは限られてくる。そのためファッション以外の内容も扱わなきゃいけなくなってくるよね。
ファッション媒体なのに、フードや芸能の記事ばかりっておかしいじゃない。でもそうも言ってられないのがオンライン媒体。訪問者数と広告利益が比例するモデルだから仕方がないんだよね。紙媒体のような販売収入+広告収入というモデルではない。
必然的に売り上げなんて、紙媒体の10分の1以下だ。じゃあそのしわ寄せがどこに来るかというと、スタッフとライターやカメラマンなどのコントリビューターたちに来る。
有名出版社・新聞社社員が高給取りであることは有名。中小の出版社であっても一般的な給与をもらっている。今でこそライターたちへの原稿料が減ったみたいだけど、それでもオンラインに比べたらはるかに高いの現状。
俺が関わっていたメディアはライターにはリリースリライト1000円、取材5000円、カメラマンはカット数に関係なく1万円だった。これでも十分に安いが、姉妹媒体なんてリリースリライト500円、取材3000円というのだから驚きだよね。どうやって生活すればいいの?的なw。
更にオンラインメディアがくだらないのは、広告記事が曖昧なとこ。クライアントが金を払っているのにもかかわらず、通常の記事として配信されるもの=ステマ記事がある。クライアントと媒体間で終結してしまうため、外部に発覚しにくいのが問題。ヤフートピックスで読んでる記事も広告かもしれませんよ?w。
週刊ダイヤモンドややまもといちろう氏のブログでその一端が暴露されつつあるが、まだまだ根の深い問題だろう。
つまりオンラインメディアはコントリビューターも読者も幸せにならない悲しいビジネスモデルしかまだ形成されていないんだよね。日経みたいにデジタルも黒字になっている媒体はあるんだが、ブランド力的にオンライン単体メディアが日経に追い付くのは至難の技だろう。このままではほとんどのオンラインメディアが立ち行かなくなるだろうね。そして旧メディア=雑誌、新聞たちが血を流しつつもマネタイズの方法を考え出すに違いないと思う。
欧米では課金やクラウドファンディングでの調達など新しい試みをしているデジタル媒体が増えている。日本でも次を見据えた新媒体の登場が待たれている状態。オンライン媒体で雑誌より面白い媒体って無いよね?やっぱ編集力と資金力があるとこから次世代デジタルメディアが生まれるんじゃないかなあ。